2019-12-01

日本タイポグラフィ年鑑2020:入選

kongcongにて製作させて頂いた飛騨市にある老舗 御菓子屋さん、
御菓子司 大久保製菓舗」さんのデザインが日本タイポグラフィ年鑑2020に入選しました。

日本タイポグラフィ年鑑は、日本タイポグラフィ協会
1969年から刊行している年鑑で、海外からも広く一般公募を受け付けており、
世界的に評価の高いタイポグラフィ・デザインの記録であるとの評価もあります。

今回入選したのは10の部門があるうちの、
「ロゴタイプ・シンボルマーク」「VI」の2部門にて入選。
クリエイティブディレクターとしてkongcong 千原、
グラフィックデザインはframe 畑山さんとの共作です。


飛騨エリアではクリエイティブという分野でまだまだ
未開拓の地であり、ブランド化、ロゴ、パッケージ、その他周辺デザイン含めて
それらをどう活用して行って良いのか分からない方や、
そもそもそこに投資するという考えもあまり浸透してなかったりします。
そういった意味ではこうした対外的な評価を頂けた事は
飛騨エリアのクリエイティブにとって少しでも皆さんに知って頂ける
機会になって大変有難く感じています。

例えば、東京の何某という百貨店で商品を販売しようとした場合。
そこには全国の様々な場所から、名産や特産、又はブランド化された商品が並び、
通りかかる人々の目を惹くデザインがなされています。
消費者にはこれが日常であり、この中から商品を選びます。
価値訴求であれば、これがオンラインに変わっても同じです。
そこで必要になるのは「飛騨エリア」の評価ではなく
「そこにいる消費者」の評価だったりするわけです。
ここの意識の差は非常に大きいですが中にいると
中々気付きにくい事でもあります。
そこで今回のような対外的な評価は、全てでは無いにしろ、
ある一定の意識の差を図る意味では重要な役割があると言えます。

よくよく考えてみれば、自分達がたくさんのお金や時間をかけて作った商品であれば、
最後、消費者に届けるデザインの部分にまでキチンと価値を表現する事は
ごく自然な事でもあるのかなと思ったりもしますが、
実際やるとなると誰にお願いして良いものなのか、
何が必要なのかなど分からない事も多かったりします。

しかし少し見方を変えてみるとそれは可能性です。
チャンスでもあると思います。
飛騨エリアではブランディングやデザインに力を入れている商品は
まだまだ少ないのです。
つまり上手に活かせば差別化しやすいという事でもあります。

そんな中、今回ご依頼頂いた御菓子司 大久保製菓舗さんは、
先代から引き継いだ思いや、自分達がやっている事をキチンと皆様に届けたいという
信念からデザインに投資しようと決め決断して下さいました。
これは非常に勇気のいる決断であると同時に、
ご不安もあった事だと思います。
まずはこうしてご相談いただけた事に改めて感謝致します。

kongcongとしても、これから少しでも
飛騨から面白いを作っていけるよう初心を忘れず取り組んでいこうと思います。

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